出雲崎町では、地区を挙げて、伐採に取り組み、
町も伐採の経費の一部補助を行い、
作業路への補助も行っています。
平成13年度は約1800mの作業路の開設と約5haの間伐・択伐を行い、
約500m3の木材を搬出し、町内・町外へ出荷しました。
町では、公民館へその木材を利用した。多くの人に利用してもらう予定だそうです。
今までは木材を出すという発想すら思い浮かばなかった地域でしたが、
今後もどんどん木をだしてほしいという森林所有者の気持ちへの気持ちの変化も現れています。
長岡周辺に眠る森林資源利用の促進と安定供給に対して、どのようなことができるかを考えてみましょう。
8-1 伐採促進の案1
一般材の価格保証
育林、伐採、造林の経費を考慮して、継続可能な木材価格を設定する必要があります。
8-2 伐採促進の案2
道路(国道・県道・市道・林道)沿線の伐採奨励
現在の林道沿い50mの森林伐採を促進し、今後の森林計画を効率よく行う方法です。
8-1 林道を整備する
長岡市、三島町管内で約4800m、与板町で15000m、越路町で約30000mの林道、作業道がありますが、 まだ不十分で、林道から離れた奥地の間伐などの育林作業や伐採の効率は落ちてしまいます。
大量伐採した後に計画的に林道整備をしていく方法もあります。
伐採しながら林道を奥まで整備する方法
現況の林道沿い200mを伐採し、400mおきに林道と直角に木を植えないように再造林していけば、
その空白部分を新たな林道として利用できる。その林道を利用して更に奥地の伐採も可能である。
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また、完全に材料を出す「取伐」ではなく、選んで抜き切りする「択伐」で、これから大径木を残して育てていく方法もあります。
(その場合、伐採、搬出、作業道等の経費も助成対象になります。)
8-2 山ごとの連携が必要
林道に近い麓の山林は細かく分筆されていて、個々の所有者が独自に手入れや 伐採をしようとするのに効率が悪い状況となっています。
山ごと、林道ごとの山主が連携して同時に行えば、作業効率も良くなり、かかる経費が低く抑えられます。
8-3 山林の一時収入に掛かる税金の控除
伐採し、売買した時点で山林所得が発生し、それに応じた取得税がかかりますが、 それには、いままでの育林経費や、これからの造林経費の控除が認められていません。
山主の負担が大きいため、税制上の改善も必要です。
8-4 流通システムを整備する
伐採した木材を乾燥、ストックしておく土場がないために、一時的に保管しておく場所の確保が必要となります。
流通が安定するまでは、製材所や空き地を利用して保管する工夫が必要となります。