7..長岡地域での現在の取り組み

7-1 長岡地域森林組合

 林業が産業として成り立たなくなった昨今、 山林の担い手の育成を目的として活動しています。
 長岡の特徴としては、間伐を積極的に行い、 伐採された間伐材を土木資材として販売しています。
 また、加圧防腐注入処理機の導入をしており、 防腐性能を高めた材料を提供することができます。
 昨年は約800立方の間伐材を出荷し、その他の一般材料は200立方を切出しています。

7-2 間伐材の利用

 長岡管内の山林で間伐を必要としている面積は、 林令11年生から45年生で3,077haあり、 それらの山林を20%の割合で間伐すると、 約61,500立方(1ha当たり20立方)の間伐材が出ます。

 平成13年までの間伐整備率は20.7%で、 あと約80%の間伐を必要としている山林が存在します。
 間伐材の主な用途は杭などの土木資材で、 建築材料等の需要が高まれば山林の整備もすすみます。

7-3 新潟県森林組合連合〜木材共販市場

 新潟市黒埼にある木材市場において、 県産材や近隣の木材を入手することが可能です。
 春から秋にかけて毎月1、2回の木材のせり売が行われており、 この流通価格が県内の流通価格のめやすとなっています。

 現在、県内の杉については、全体の30%がここで流通していて、 1回に売り上げる数量は400m3です。

 長岡地域材の入手が困難な場合は、ここを利用して県産材の購入が可能です。
 ただし、運搬経費がかかるので、できれば、 長岡版の木材共販市場ができればコストを抑えることができます。

7-4 新しい山林の利用区分

 平成13年の森林法改正に伴い、 市町村森林整備計画で全ての森林が3タイプに区分されました。

区分1 水源、災害防止としての山林「水土保全林」
区分2 森林と人の共生林
区分3 資源の循環利用林

区分1 水土保全林

安全で安心な市民生活を守る働きを重視する森林
 ○良質で安全な水を安定して供給する水源かん養
 ○山崩れや土砂流出などの山地災害を防止


区分2 森林と人の共生林

貴重な自然環境を保全したり、野生動物の棲息の場となる森林
 ○森林レクリエーションなど森林とのふれあいの場
 ○生活環境を守る働きを重視する森林


区分3 資源の循環利用林

 安定して木材を供給する、木材資源としての役割を重視する森林。
 二酸化炭素を吸収し固定する働きの面でも、森林と木材の役割が注目されています。


長岡市の森林区分の特徴

 長岡市の森林区分の特徴は、 東山の一帯が区分1の「水土保全林」となり、農業公園や悠久山、 八方台に区分2の「森林と人の共生林」が点在し、 西山の一帯は区分3の「資源の循環林」で占められる形となっています。

 面積別に見ると、水土保全林は30%、 森林と人の共生林は10%、資源の循環利用林は60%の割合です。
 また、西山地区の殆どの山林所有者は森林組合に所属しておらず、 荒れた林が目立ちます。

 森林区分に応じた保全、育林の所有者の理解が必要となります。



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