10.おわりに〜長岡市への提言

 その昔江戸時代の農家等の家屋は現在も残っています。コンクリートから木材へ材質を変えるという全国的な流れがあります。鉄筋コンクリート構造物の学校の寿命47年、木造学校22年と言われていますが、現実に立っている木造校舎で50年以上のものは、長岡市とその周辺にはかなりあります。
 素材製品発注・製材品発注時期を前々年度から行うことにより、100年の寿命をもつ校舎の建設も可能となるでしょう。

 地元木材を使い、山の資源を利用することは、日本の伝統文化であり、高度な技術であり、産業でもありました。一度失うことになれば、古来より根付いていた循環の精神を失うこと、雇用の場をなくすことであり、復活させるには多大な労力と時間を要することとなります。

 また、山林関係者の高齢化はすすみ、あと10年もすれば管理者がいなくなってしまう状況となります。なにもしなければ、緑は山に残るかも知れませんが、利用できない緑をただ眺めるだけとなるのでしょうか。

 長岡市周辺の森林資源は十分にあり、その資源を有効利用することで様々な恩恵を受けることが出来ます。
 一般住宅や公共建築物などでこの資源を使用することは長岡市の森林利用の活性化には大変有効な方法となるでしょう。

 長岡市周辺の山林を利用する上での問題点や、一般住宅や公共建築物に地域産木材を使用していくにはどうしたらよいか、一般市民の要求を満たすには行政はどうしたらよいか、検討していく必要があると思います。



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